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ラマダン、国の違い

テヘランに立ち寄らず、さっさとエスファハーンに向かった理由のひとつが、
「ラマダン明けをエスファハーンで!」
と思ったからでした。

私たちにまでヘジャブを強要する厳しいイスラム国イラン。
ラマダン明けはさぞ盛大に盛り上がるんだろう、
古都エスファハーンならなおのことだろう、と考えたのです。

ラマダンとは太陰暦のイスラム暦毎年9月に1ヶ月間、太陽が出ている間に飲食を中心に欲望をガマンする、というものです。
タバコもNG、性欲もガマンです!

生活の苦しい人の思いを共有すること、
飢えた後での食事のありがたさに気づくこと、
世界中のイスラム教徒が腹ペコである、ということで連帯感が養えること、
などがラマダンの理由で、決して苦行をさせるのが目的ではありません。

その証拠に1日中の絶食は禁じられているのです。
がんばってずっとご飯抜いてるオレ、いいムスリムだぜ!
なんてことは決してなく、逆に怒られちゃいます。

そうは言っても、しんどい!
1ヶ月、日の出前に食事の支度をして、ご飯詰め込んで、夜いっぱい食べて…
自然と夜型の生活になるだろし、日中はお腹空いて仕事・勉強ははかどらないし。

だから、ラマダンが終了する日は互いに労うお祭りになるのです。

特に今年のラマダンは真夏だったため、日中が長いし暑いし…>_<
冬ならもうちょっと楽なんだろうなぁ、と見てて思いました。

ラマダンに入った時、私たちはイスラエルのエルサレムにいました。
そこから1ヶ月で、ヨルダン、トルコ、イランとイスラム国4カ国のラマダンを経験しました。
各国の様子を少し。

・イスラエル(パレスチナ)
エルサレムに入って2日目にラマダンに入りました。
ラマダンに入るとともに、アラブ地区の飲食店は一斉に日中営業しなくなります。


前日にジュースを買ったスタンドもこの通り

でも、ユダヤ教やキリスト教には関係がないので、同じエルサレムでも地区により全然違いました。

特に他宗教との差別化を図るため、きっちり目にラマダンやってる印象。
パレスチナの市場で勧められたお菓子をかじりながら歩いてたら、通りすがりの人に「ラマダン中だぞ」って注意されたり。
一方で「これ食ってみろー!」って試食させてくれるのも同じ市場にいた人なんだけどね。

イスラエル・パレスチナのラマダンはお祭り感が強く、
各家々は電飾で飾られ、日が沈むと子どもたちが花火や爆竹上げて大騒ぎ!

ラマダン時期だけの限定お菓子を焼くお店も出現します。
見た目、薄目ホットケーキだけど、
ホットケーキよりしっとりモチモチしてて甘く、おいしい!!
ラマダンパンケーキって私は呼んでました。


普段はたぶん別の食べ物を売ってる店なんだけど、ラマダン中は売り上げが落ちるからか、屋台的なお店がパンケーキ屋にたくさんなってた。

・ヨルダン
ヨルダンにはラマダン前に滞在し、ラマダン中に1日だけ戻ってきたのであまり見れてませんが、
大好きだったものすごく楽しい野菜スークがもぬけの空になっててさみしかった>_<
前回楽しかった時間帯に再訪したら、日没直後のためみんな店閉めてご飯食べに行ってたみたい。

日没直後のご飯屋さんはものすごい人出!
お客さんが分散して来てくれないから、実質一回転でしか本日の利益が出ない。
だからどの店も目一杯座席を増やしていました。
歩道にも簡易の席を作って、一回転に全力を傾けてました。

普段は普通のレストランなのに、多くのお店がバイキングになってしまうのも納得。
あれだけのお客さんをさばこうと思ったらバイキングにするしかないよね。

一方で、商売にならん!とラマダン中は閉店する飲食店も続出。
ヨルダンはラマダン中1番ご飯に困ったかも。

・トルコ
世俗国家で観光大国のトルコでは、観光客向けのお店は開いてるし、
トルコ人でもラマダンしたりしなかったり。
特に都会ではやらない人の方が多いそう。

そんな感じだけど、「ラマダン!」という文字はしきりに飛び交ってた。


ブルーモスクの尖塔の間にも電飾で「メルハバ!ラマダン!」と書かれるくらい

みんなと話した結果、
リアルムスリムじゃないからおいしいとこ取りしてはしゃいでるんでは?
という結論に。

日本人がクリスチャンでもないくせにクリスマスの祭的な部分だけ持ってきてはしゃぐ、みたいな。
リアルクリスチャンならあんなはしゃいだクリスマスじゃないもんね。

もちろん敬虔なムスリムも田舎に行くほど多く、私たちもイフタールごはん、いっぱいお世話になりました!

サフランボルでは朝3時前に鼓笛隊がじゃんじゃか太鼓をたたいて練り歩いてて、
何事かと思ったらみんなを起こして回ってるみたいでした。

・そしてイラン
リアルムスリムであることが強要されるイラン。
…だからか、真剣に何とかして逃げちゃろ、という部分を1番目撃(笑)

「旅してたらラマダンはしなくていい」(本来は旅が終わったら時期ズラしてするはずなんだけど)
から、
「バスターミナルなら食べてもいい」という拡大解釈とか、
店の窓全面に新聞紙で目張りをして、その中で食べてるとか、
「やらないよ。だってしんどいじゃん!」と言い切っちゃう若者とか。

校則厳しい学校の子ほどものすごいきっちり守る子もいる一方で、何とかして破っちゃろ、ってするのに対して、
ゆるい学校だと案外みんなそこそこちゃんとしてたり、みたいな?

イランではお祈りの時間を知らせるアザーンがあまり聞こえませんでした。
これまでのイスラエル諸国では、日の出、南中、夕方、日没、夜、3時頃と
1日何回もアザーンが鳴り響いていました。
あまりにも毎日何回も聞くため、アザーンの上手い下手を論評できるほどに。


お祈りの時間を知らせるポスター。この時間にアザーンが鳴る。
トルコにて。


ところが、イランに来てアザーンを聞かなくなったのです。
鳴ってないわけではないのでしょうが、今までみたいに国のどこにいたって絶対聞こえる!!というほどではないみたい。
そのためいつ日没になったか分からず、ご飯食べていいのかどうか迷う私たち。
ふと見るとイランの人は素知らぬ顔して食べてるし。

これまでは今か今かと手ぐすね引いてアザーンを待ちわび、鳴ると同時に「わーっ」とみんなが一斉に食事を開始する、
そういう環境にいたものだから、なんか肩すかしをくらった感じ。

そんなイランのラマダン明けは、とても静かなものでした。

数日前から絨毯屋の兄ちゃんなどにラマダン明けはどんなことをするのかリサーチをしていたのですが、わかったことは
「ラマダンが終わった次の日の朝8時にエマーム広場で大規模な礼拝があるよ」
ということだけでした。

いやいや、やーっとラマダンが終わるんだから、最終日の日没はみんな大騒ぎでしょ?!
と思いエマーム広場で「その瞬間」を待つものの、いつも通りのピクニックが繰り広げられているだけ。
アザーンがいつ鳴ったかも分からず、「その瞬間」がいつだったのかも分からず。

しかし、次の日の朝のエマーム広場での礼拝は圧巻でした!
あのめちゃ広い芝生の広場が何万もの人でいっぱいになり、きちんとした服装でメッカの方向を向いて座り、一斉にお祈りをしているのです。


これは終わった後。
礼拝中はさすがに写真撮るのがはばかられました。


実は朝6時頃から礼拝は始まっていたそうで、私たちは完全に出遅れたのですが、広場に向かうまでのいつもの道も車の通行が制限され、人も少なく静謐な感じがしていました。
まさか、すぐ近くの広場に何万人もの人が集っているなんてわからないくらい。

私のラマダン明けのイメージは、花火が上がり、人々がわーって盛り上がり夜通し大賑わい、というものでした。
他のイスラム国はラマダン明けから1週間近い大型連休になるところも多く、トルコでも4日間の祝日でみんな帰省したり旅行に行くから、バス・宿取れなくなるよー、と言われていました。
マレーシアに留学していた友達からも、ラマダン明けがどんなに盛大か、を聞いていました。

それに対し、イランのラマダンは「今、ラマダン中ーーーっ!!!」みたいなイベント的なものではなく、粛々と行われる宗教行事でした。

正直、ラマダン明けの人々と一緒に盛り上がってハイタッチしたかった私は少しがっかりしましたが、
でも、同じイスラムでも様々な信仰の形があることを体験できて、
そして、まっすぐに祈る多くの人々を目の当たりにすることができて、
このエスファハーンでラマダン明けを迎えられて、本当によかったなと思います。

えり
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